2020.2.07 学習, 限局性学習障害(学習障害、LD)

学習障害(LD)/限局性学習症(SLD)の特性に応じた受験対策

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○学習障害の症状ごとに適した学習方法がある

限局性学習障害(SLD)は、脳の器質的な問題で、知的には問題がなくても特定の分野の学習だけに困難さが生じる障害です。症状は人によってさまざまですが、よく知られているものとして読字障害(ディスレクシア)や書字障害(ディスグラフィア)、特異的算数能力障害(ディスカリキュア)などがあります。単純な苦手さと区別することが難しいこともあり、「努力不足」「やる気がない」と捉えられて辛い思いをする子どもも少なくありません。完全に治すというよりは、症状ごとに適した学習方法を取り入れることで、学習の負担を軽減することができます。今回は、いくつかの限局性学習障害の症状に関して、学習方法を紹介していきましょう。

 

○読字障害(ディスレクシア)

 
識字障害があると、文字を適切に認識し、読むことができません。見え方には個人差が大きいですが、文字から内容理解ができないほか、字そのものがゆがんで見えるなどの症状もあります。長文を読んでいると読み飛ばしてしまったり、読むのが極端に遅かったりというのも読字障害の症状です。読字障害は日本語のほかに英語にも出やすいと考えられており、受験勉強の大きな比率をしめています。まずは、拡大コピーで文字を大きくする、読んでいる文以外が目に入らないように隠すなど文字を読みやすくする工夫が必要です。また、はじめはできるだけ本人が文章を読む前に、読み聞かせをしてあげるとよいでしょう。耳からの情報の方が理解しやすいことも多いです。読字障害の場合、文字と音の結びつけがうまくいきません。音節や単語レベルから対応させていくことで、徐々に文をまとまりに区切りながら読むテクニックが身に付きます。

 

○書字障害(ディスグラフィア)

 

内容は理解できているのに、文字を書くことが困難なのが書字障害です。字のバランスが悪かったり、鏡文字を書いたりすることがあります。パソコンをはじめとする機器を用いれば、困難さはある程度解消されますが、受験では文字を書かなければならない場面も少なくありません。文字のバランスの悪さを改善する方法としては、ビジョントレーニングなどがあります。また、漢字やアルファベットが書けない場合は、やみくもに書いても効果は期待できません。指先でなぞる、イラストや写真、ブロックを使うなど、書く以外の方法を試してみてください。書字障害がある場合、作文が試験課題がある学校は、できるだけ避けた方がよいでしょう。近年では入試にマークシートを導入する高校も出てきており、これらの学校ならより負担が軽減できます。

 

○算数障害(ディスカリキュア)

 
の概念理解が苦手だったり、数字や記号の認識ができなかったりする障害です。いきなり受験勉強をしようとしても、数学は基本的な数概念が理解できていなければ解くことができません。まずは模型や図、イラストなどを用いながら、数概念を復習する必要があります。算数障害では、四則計算が難しいのも珍しいことではありません。視覚優位なら図を多用し、聴覚優位なら九九の歌をはじめ、公式のごろ合わせなどを使って覚えるとよいでしょう。人によっては筆算式になると手順が混乱することもあります。はじめは、手順を書いたカードなどがすぐに見られる状態で計算練習をするのがおすすめです。

 

○時間をかけて根気よく取り組もう

 
学習障害はいずれも根本的に解決できるものではなく、学習の定着に時間がかかります。頑張っても結果がでないことに一番落ち込むのは本人であり、モチベーションの低下につながりかねません。できるだけ負担が少なく、取り組みやすい方法を探してあげることが大切です。少しでもできたら褒めるなど、継続するための動機付けもポイントになります。

 

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