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コラム

発達障害(神経発達症)といわれる子ども達が医師の診察を受け支援が必要と判断されると、これからの生活がしやすくなるために療育が行われます。医療と教育の力が合わさり、子ども達の生活をサポートしていくものです。PT・OT・STという言葉をよく聞きますが、これらは「訓練」や「リハビリ」を行う専門家の名称で、病院や療育センターなどに勤務しています。どんなことをするのか、どのように利用すればいいのかをみていきましょう。

○PT(理学療法)はダイナミックに!

PTは医師の診断をもとに、基本的な身体の動かし方をみていくことから始まります。座る、立つ、起き上がるなど、基本的な動作の発達を促します。様々な検査から、本人の骨格や筋肉の様子を把握して、短期的、及び長期的な目標と計画を立てて実施されます。例えば、寝返りして横に移動していく運動は、上半身をねじったり足を動かして重心移動をしたりと、複雑な動きが必要です。また、ジャンプやボールを使った運動のように、ダイナミックな動きを楽しむことで、自分の身体を操作しやすくしていきます。

○OT(作業療法)は遊んでばっかり?

一方OTはどちらかというと細かな作業を行うことが多くあります。こちらも医師の診断のもと、骨格や関節の状態から本人の今の手指の動かし方を把握していきます。日常的に必要な動作からできるように目指して計画されます。姿勢を保ち続けること、お箸の持ち方や衣服の着脱、はさみの操作などを細かな目標として、本人が楽しくできる内容で行われます。はさみで切り紙を作ったり、塗り絵や迷路で遊んだりといった、目で情報をしっかりと取り込み、手の動きを調節する練習です。これらの細かな作業ができるようになると、生活の質が向上します。

○ST(言語療法)はお勉強なの?

STは口の中の操作や脳機能、聴覚の専門家である言語聴覚士が行います。本人が今持っているコミュニケーション方法から、さらに生活がしやすくなるための練習をします。してほしいことを相手の手を動かすことで伝えるクレーンや、指さし、身振りなどは、本人の「伝えたい」という強い気持ちから工夫された表現方法です。この強い気持ちを大切に守りながら、さらに意味を深めたコミュニケーションができる方法を練習します。理解できる意味を増やし、コミュニケーション方法を探り確立していきます。発話が難しい子には音声言語だけでなく、サインや絵カードでのやり取り、文字の学習などが選択されることがあります。

PT・OT・STは、医療と連携してそれぞれの子どもに合った計画を立てて行われます。定期的に通いながら、生活にどう生かしていけるのかを知っておく必要があります。「なんだか遊んでばっかりな気がするわ」と感じることもあるでしょう。そんな時はぜひ、長期的・短期的な目標は何なのか、そのためにどんな活動をしているのかを専門家と相談し確認しましょう。これらを理解することで、家庭での生活に工夫を加えることができます。

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